花札のルールが知りたい。
花札RPGなるアプリゲームをなんとなく始めてみた。
花札はやったことがないけど、初心者にも優しいと誰かのレビューを見て。
花札にも色々遊び方があるらしいが、これは「こいこい」というものらしい。
来い来い?もう分からない。
それでもとりあえずやってみたところ…
ゲームのテンポはさくさく快適に進む。
予備知識ゼロでも「この札が出せるよ」というサポートがあるので、
適当に選んでいると勝ててしまう。なぜ勝てたのか分からないけど嬉しい。
イラストも綺麗で男女関係なくカジュアルに遊べそう。
ただチュートリアルでも結局ルールの説明はなかったので、ビギナーズラックにかこつけて最低限の基本を調べてみることにした。(ゲーム内にもヘルプがあるかもしれないが)
1.そもそも「こいこい」という言葉の意味は?
花札の遊びの一。二人で行う。役のできた側が勝負を打ち切らないで、さらに大きい役をめざすときには「来い」と言って勝負を続ける。(goo国語辞書より
…ほんとに「来い」だったのか。いい札来いってことなのか。
2.月が同じ札がどうとか聞いたけど月って何?
1~12月の各月に4枚ずつの花がある=合計48枚を用いる。
基本同じ月の花を集めて取るため、各月に何の花が描かれているか知ると〇。
[1月]松 [2月]梅 [3月]桜
[4月]藤 [5月]菖蒲 [6月]牡丹
[7月]萩 [8月]芒(すすき) [9月]菊
[10月]紅葉 [11月]柳 [12月]桐
季節の花や鳥などを感じながら遊ぶ。これが花鳥風月…。
ただ、どの絵が何を表しているのかまず照らし合わせないと。組み合わせについても
あとで調べてみたい。最近の日本は季節感が薄れてきてるので。
3.役に付いて~48枚の札の中でもランクがあるらしい
集まりやすい、低ランクから順に追っていく。
例えば1月と3月の札をみてみる。
①★カス
季節の「植物のみ」が描かれた札は「カス」と呼ばれ、一番点数が低く、
10枚集めると1文になる(文=点数の単位)。
②★★タン(短冊)
・文字が書かれている短冊>無地短冊
1月・3月の短冊とは違い、4月のように文字が書かれていない短冊、色が青い短冊もある。レア度でいうと、
文字ありを3枚=青を3枚=6文>混合5枚となる。
③★★★タネ札
左上から梅に鶯(2月)藤に不如帰(4月)
菖蒲に八つ橋(5月)牡丹に蝶(6月)
萩に猪(7月)ススキに雁(8月)
菊に杯(9月)紅葉に鹿(10月)柳に燕(11月)
植物に動物などが加えられたもの。
ここからランダムに5枚集めると1文。有名な猪鹿蝶は5文となる。
混合だと結局1文なので、流れで集まればOKくらいでいた方がいいのかも。
④★★★★光札 12か月の中で5枚しかないレアカード。
ここから3枚、4枚、5枚集めると、それぞれ三光~五光と呼ばれ、6文10文15文と点数も上がる。
・微妙な位置の「雨」(小野道風)カード。
傘をさしている雨カードを含む4枚だと、含まない場合より点数が下がる(三光と四光の間)。なんで?そして誰なの?この小野さんという人は。
⑤その他特殊役
・「一杯」…9月のタネ札に杯が描かれているため、光札の「桜に幕」「芒に月」
とセット(2枚)で「花見で一杯」「月見で一杯」ともなる。
この役名好きかも。
・同じ月の札を4枚=4文。
うむ。急には覚えられないけど、これで少しは楽しみ方も違ってきそう。
・ゲームの進め方(今更
親は引いた札の月が早いほうがなる。細かい手順があったりもするが、そこはゲームが自動でやってくれるから今は気にしない。配られた時点で出来た役は公開し、点をもらって次のゲームへ。
基本プレーは交互に行い、1枚ずつ札を出す。
場に出す札と同じ月の札があれば重ね、2枚セットで獲得できる。
1枚出したら山札から1枚引き、これも同じ月があれば重ねてゲット。
・こいこい(加点を狙うタイミング)
何か役ができた時点で上がってもよし、もっと上を狙うために続ける宣言
(こいこい)しても良い。ただし、宣言した後1文でも取れないと上がれない。その間に相手が上がると点が倍になってしまう。
ちなみに7文以上の役で上がった時も倍になる。
倍返し怖い。
どこまで稼ぐかの見極めが駆け引き。
・それで結局小野道風とは…
気になって仕方なかったので。
小野道風(おののとうふう 894~966)は、遣隋使で有名な小野妹子を先祖とし、藤原純友の乱を鎮圧した小野好古(よしふる)の弟、さらに小野小町をいとこに持つ書家。正式にはみちかぜと読む。書に関する芸術性は、死後に書かれた源氏物語でも評価され、三蹟(平安後期の字がうまい人トップスリー)と呼ばれるほどだったそう。京都市には彼の名前の神社もあるんだとか。
すごい才能の人だったのは間違いなさそうですが、どうも性格的には人の書を罵ったりあまりよくなかったそう。
むしろお兄さんの方が歌が歌集に選ばれていたり、
曲水の宴(水の流れのある庭園などでその流れのふちに出席者が座り、流れてくる盃が自分の前を通り過ぎるまでに詩歌を読み、盃の酒を飲んで次へ流し、別堂でその詩歌を披講するという行事)を始めたなど、素晴らしい人だったとされる。
なんで花札の絵柄に抜擢されたんだろう。
花札の絵になった道風の逸話「柳に蛙」があるらしい。
小野道風が若いころ、柳の下で蛙が何度も飛びあがっているのを見かけます。
「何をしているのだろう?」蛙は柳の枝に飛び付こうとしているのです。
飛び付いては失敗して、落ち、また飛び付いては落ちる。
道風は、いつかしら、蛙を応援していました。
ついに、蛙が柳の枝に飛び乗ったとき、彼は「私もこのように努力しよう」と考えた。
そっかー晩年は色々ひねくれたけど、若いころの努力あってこその三蹟だったのですね。
札一枚の歴史や謂れを辿るのも、伝統の遊びをする上での醍醐味かもしれない。
よし、改めてゲームしてみるぞ。